短編小説

□やさしい風になりました
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風は、吹き荒れ、人を恐怖におとしいれる。

風は、怒りにまかせ暴れる。


風は、女に恋をした。


だが、女は、男に恋をした。

女と男が口付けをしたとき。

風は、荒れて、荒れて、荒れる。

「私は、悔しい。」

っと悲しみの言葉を言い続けて。

「風神様?」

どこからか、あの女の声がする。


「私は、愛しき人をなくしました。」

「私もなくした。そなたをなくした」


「あなたも、あたしも同じ」


「そなたもわたしも同じ」


「「共に生きよう」」




「今、行きます・・・やさしい風に、恋心の風に、なれますように」



女は、言い残して風になった。


嵐は、消える。

風が拭いた。

やさしい、やさしい風。

恋心をくすぐる風。恋人は、二人で寄せ合い。

愛を語る。





私は、1人。

なぜ?
風になったの?
なぜ?

疑問を風に問いかけながら。


浅い眠りについたとさっ♪

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