短編小説

□恋は、なんですか
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たった一つの疑問を求めて、いったい何冊の本を読んできたのかな?
有名な人が書いた本にも、有名な本も、人気な本も、古い本も、新しい本も。
私の求める疑問は、載ってなかった。
どんなに探しても、どんなに歩き回っても、けして見つからない。
わたしの疑問に答えてくれる本は、ない。


恋は、何色なの?
素朴な疑問。
壮大な、はてな(?)
恋は、ピンクって言ってるくせに、いろんな色に変わっていく。
青にもなるし、黄色にも赤にもなる。
恋は、何色なの?

恋ってどんな味がするの?
素朴な疑問。
難しい疑問。
甘酸っぱかったり、甘かったり苦かったり。
恋ってどんな味がするの?

私は、探したの。
探して探しつくした。
結局、納得いくものは、ない。
辛くなる。
他の人には、あるのに私には、ない。


恋は、なんですか?

呟いてしまった時。

恋は、恋した人しかわからない。

そう、つぶやき返したあなたがいた。

そうですね。
そうですよ。

いつしかあなたに恋をして。


私は、思ったの。
恋の正体は、恋する人。




恋を知る本は、心にあるって。

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