歌い手

□灯心融解
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うす暗い店内キレてる
店長の冷たさ 

眠たい午前2時
睡魔が痛みに変わる

期限切れの弁当 
焼け付くような胃の中 
お店が薬屋なら 
本当によかったのにね


客の首を締める夢をみた 
新聞屋さんに起こされて
客が雑誌を読み始めるのを
うつろな死んだ眼で見ていた

座り読み客をさ
ぶん殴ってみたいと思う
真っ赤に飛び散る鮮血が綺麗

座り読み客をさ
ぶん殴ってみたらそしたら
気分が楽になるような気がして


店舗の駐車場冷凍便を持ってくる音 
お客が増えて来て
とりあえずアイス放置

たくさん来る9時前
後回しにしたアイスは
溶けるように少しずつ 
溶けるようにっつーか 
"溶けていた"


客の首を締める夢を見た 
レジの籠を置き買い物続ける
キレた唇からこぼれる言葉は 
もう 来んな

夜勤で一升瓶
飲み干してみたいと思う
真っ白に記憶酔い過ぎて消える

勤務中だけどさ 
酔っ払ってみたら
お客にも強気で喋られるような 
そんな気がして


ファミマの有線や
近所のクソガキや
外にいるけどうるさいDQNの笑い声
飽和して反響する

キャクガ、ニュウテーン 
耳鳴りが消えない止まない
マダマダ、ニュウテーン
耳鳴りが消えない止まない


客が皆消えてく夢を見た
真夜中の店の広さと 
静寂が眠気が誘って
店長に怒鳴り起こされる
「コラッ!」 
『うわっ びっくりした!』

警報装置をさ
連打してみたら そしたら
きっと怒られるだけじゃ済まないんだ

僕の居ない店は 
今よりずっと素晴らしくて
すべてのスタッフが喜んだ


きっと
僕は  
異端だ(色んな意味で
居たんだ(まだ辞めてない的な(ry
痛んだ(心的な意味で



 

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