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□study time
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「テストって何のためにあるんだろう…」
真冬は誰に問うわけでもなく教室の窓から空を見上げながら呟いた
「……現実逃避する暇があるなら少しでも勉強しろ!!」
「…早坂くーん,もう無理だよー!!ギブアップ!」
「まだ10分もやってねえ!!」
早坂と真冬は明日のテストのために学校に残って勉強していたのだ
真冬は時折「うーん」とか「むむむ」とかよく分からない声を出しながら数学の問題を解いていた
「……分からん!!」
と叫んで真冬は机に突っ伏してしまったので早坂は仕方なく問題をみてやると
「…………………」
一生懸命やった跡は見受けられるが全く違う計算ばかりだった
……そしてテストは明日だった
「黒崎!!…………教えてやるから起きろ!!」
早坂は既に半分眠っている様子の真冬を無理矢理起こして勉強を再開した
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それからの真冬の成長は目まぐるしいものだった
(こいつ…真面目に授業受ければそこそこ頭いいんじゃね……?)
実際に早坂が基本をしっかり教えただけでほとんどの問題を解けるようになっていた
聞こえてくるのは先程までとは違い「解けたー!」「できた!!」などの歓声に変わっていた
「見て見て早坂くん!!解けたよ!」
嬉しそうに問題を見せてくる真冬に
「早坂くんのおかげだね!」
と満面の笑みで言う真冬に,早坂は今度のテストの時は一週間前から勉強を始めよう……黒崎と
そんな事を考えながら目の前で問題を解き続けている真冬を眺めていた
→おまけ&あとがき