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□愛合い傘
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「うわぁ……大雨だよ…」

真冬は空を見上げ声をあげた。今はまだ下駄箱にいるため濡れる事はないが三歩歩けばびしょ濡れになってしまう

「走って帰れば大丈夫かなぁ…」

そんな事を本気で考えていると

「黒崎…?」

と、聞き覚えのある声が聞こえてきた


「早坂君!?」

「何だ黒崎まだ帰ってなかったのか?」

今日は部活が終わった後に教室でノートを探していて時間が掛かってしまった

そのため校舎にはもうほとんど人がいなかった

「あ!もしかして早坂君って傘二本持ってたりする…?」
「いやこの一本だけだけど…?」

「だよねぇ…」

真冬は淡い期待をこめて早坂に聞いたがその期待もすぐに打ち砕かれた

「何だよもしかして黒崎傘持ってないのか…?」

「まぁね、でも走って帰ればこのぐらいの雨平気だよ」

「……お前馬鹿だろ、これ使え」

早坂はそう言って自分の傘を差し出した

「えー!?それじゃ早坂君が濡れちゃうじゃん!!」

「俺は寮まで近いからいいんだよ!!」

早坂は今にも外に飛び出していってしまいそうだった
「じゃあ一緒に入って帰ろう!」

「あぁ」

…………………

「……は!?///」

「……あれ?///」

言ってしばらくしてから真冬と早坂は自分の言葉の意味に気づいた

((それって相合い傘ってやつじゃ…))

しかしお互いここまで言っておいて引くこともできないので、真冬は早坂に傘を差し出した

「お前が持ったんじゃ低くて入れねえよ…俺が持つ」

「あ…ありがと」


(くそっ!!これ異常に恥ずかしい///!!)

(うわ……こうゆうのって恥ずかしい///!)

二人はお互いの顔が見えない暗い道に感謝して歩き出した

************************あとがき

久しぶりの早真(?)です!!

この二人はどっちも天然だから可愛い

きっとこの後、早坂君は真冬を家まで送ってあげるんですよ!!!

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