二
□大好きな人
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忍たま歓迎の宴
海賊相手に全くビビらない子供らに安心したんだが、ソレでも怪我なんかさせちゃなんねェと注意してた(酒が入れば喧嘩や組み手、腕試しなんかおっぱじめるからねい)
それでまあ名前だっているわけだし、隊長各もその辺は注意してるだろうが、やっぱり心配で見てたんだが
・・・ありゃあどうなってんだよい?
「飲み物取ってくるわね」
「俺持つよ!」
視線の先、名前が立ち上がるとキリマルも立ち上がる
名前が動けばキリマルも動く
決して離れない二人
反対側は入れ代わり立ち変わり取り合いになっているにも関わらず、だ
その違和感に隊長各は勿論クルーだって気付いてはいるが、当人達が何も言わないのだから納得しているんだろう。俺たちがとやかく言うことじゃない
だが、少し悲しそうな目で見つめているのは何故だろうか
名前を独占され拗ねるなら分かるが、悲しむ理由が思い当たらない
暫く様子を見ていれば、ランタロウとシンベエは離れた所にいて、反対隣争奪戦にも参加してない様子
一緒にいたくないわけ、ねェな
羨ましそうな目してるしねい
「ランタロウ達は名前んとこ行かなくていいのかよい」
考えてもしかたないと、疑問をぶつけてみれば、ぱちぱち、キョトン、と見上げる瞳
「私たちはいいんです」
「ね」
あ、本当は一緒にいたいんですけど!
二人の前で胡坐をかく
肘を付き体を丸めて覗き込んだ先にあったのは、あの悲しみを携えた目だった
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