一
□感じる思い
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最近名前の様子がおかしい
ただ何となくだが、呆っとしている時間が増えたように感じるのだ
名前がこの船に乗って、もう一月経つ。その間で彼女が考えていることは何となく予想がつくようになった(それは自分だけ。俺だけが彼女の感情の機微を感じ取る)
きっと、家族の事だろう(親父に戯れるエースの姿に、唇を噛んでいたから)
あいつは違う世界から来た
ある日突然エースが釣り上げた
ならばきっと帰りも突然だろう
想像するだけで胸が騒つく(俺が、あの不死鳥マルコが家族以外に心乱される日が来るなんてよい)
部屋に行ったら名前がいない。そんな未来が近い将来起こるかもしれない
その時俺は、平静でいられるだろうか・・・
‐君を攫わせて‐
生きる世界が一緒なら、決して逃がしはしないのに
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