一
□私たちの幸せ
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「学園では十三の進級試験で初めて人を殺し、更にくのたまは男に抱かれる
そこで殺せない、割り切れない、体を開けない等の理由で多くの生徒が辞めます
忍たまでも入学時三十人いたのが今では六人。それ程に、過酷」
「13で、殺しと色ねぇ…」
ガキにはキツいだろうなぁ
「それを乗り越え、私達は繋がり支え合う。初めての殺しは辛い。処女をよく分からない相手に捧げるのは辛い。けれどそれこそ私達が選んだ道」
エースの顔が赤い。こいつは初な所があるからな(海賊にしちゃあ珍しいな)
「しょ、処女て…」
「都合がいいんですよ。初めてがどうでもいい相手だと情事に特別な感情など抱かなくなる」
話される内容は女にとっちゃ悲痛なモノ。だが、名前に対して可哀想、なんて言葉は出てこなかった
それ程にこの少女の瞳は・・・
「強い、ねい」
隣のマルコがポツリ、洩らす
名前はニヤリ、どこか嬉しそうに笑った
「それが、くの一」
‐女、それは魔物‐
その笑顔に煙管を持つ手がフルリと揺れた
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