一
□守るのは私
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ドクタケ城、ドクササコ城、暗殺者万寿烏、土寿烏・・・
忍術学園を狙う者は後を断たない
中でも危険視される一つが新興勢力、テッポウタケ城。ここ数年で頭角を現し、既に二つの城を攻め落としている
『名前に任務じゃ。テッポウタケ城の見取図を作成してきなさい』
そう告げられたのが三日前
無事任務を終えた帰り道、微かに聞こえた悲鳴は決して聞き違える事のない大切な大切な人のモノ
きり丸
狐目に八重歯の覗く笑顔を思い浮かべれば、自然と頬が緩む。一呼吸置き、印を結んだ
大丈夫、必ず守るからね
敵は五人、その内四人はどうってことない。油断しなければいいだけの話
問題は・・・一人
不味い事によく知った顔だった
ニイと笑う、くノ一
「行かせません。お姉様」
『名前、手ぇ出し』
『わ、金平糖!』
『ふふ、街で阿呆なボンボンに貢がせたヤツや』
『こんなに、よいのですか?』
『皆にはもう配ってまったし』
内緒、な
『ありがとうございます雅お姉様!』
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