□酒場へ
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「ねぇ名前、昨日は買い物だけで帰って来たでしょ?」

今日は酒場に行かない?
勿論、マルコの奢り!



可愛らしい笑顔のハルタさんに誘われて、船を後にする



私の周りにはマルコさん、エースさん、サッチさん、ハルタさん。まるで護衛か何かの様な光景に苦笑する。だって、島の人たち皆避けて行くんだもの(それだけ彼らは実力者なのだけど)


守られるような女でないと自覚しているだけに、この待遇は何だかくすぐったい



「名前はさァ、何で変装してんだ?」

「目立つ必要はないので」



エースの斜め後ろを歩く名前。その顔は全くの他人。なんてェか、普通だよなァ


ソレも学園の仲間の顔かって聞いたら、近くの団子屋の娘の顔なんですって教えてくれた



「貢がせるわけじゃないので」



平均的な顔にしたんですけど。美人の方が良かったですか?



「ナースの方とか?」
「是非っ!!」




















「・・・すんません」

「ああ。調子乗んなよい」



マルコさんに諫められたサッチさん。頭には大きなたんこぶが二つ





『お前たちはああぁぁっ!!』

『『『ごめんなさーいっ!』』』

『名前先輩ぃ!』

『こら喜三太逃げるな!』

『あらあら、おっきなたんこぶね』

『えへへ』

『喜三太ズルい!』

『先輩僕もナデナデして下さい!』

『ボクも!』『私も!』

『ふふ、順番にね』

『お前ら反省しとるのかあああぁ!!!』









「・・・名前?」



ひくっ、口元が引きつる。目の前には酒場の看板が立っていた



「入らねェのかよい」

「ごめんなさい。考え事をしてました」



ふふ、と、私はちゃんと笑えたのに、目の前のマルコさんは眉間に皺を寄せる(本当に、どうして彼には私の喜怒哀楽を感じ取られてしまうの?)



「ほら、入りましょう!」

「・・・よい」



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