一
□左様なら
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霧が晴れる
辺りは血の海
散らばる肉片は四人分
目の前に横たわる体を見下ろした
「づよぉなっだなぁ」
ニイと笑う
裂けた喉からゴボリ、血が溢れる
「はい、守る為に」
腹を押さえながら微笑む
指の間からドクドク、血が流れる
良かった・・・
名前を選んだ、あたしの目に狂いはなかった
あたしを倒したお前を、誇りに思うよ
「どどめ、ざじでぐれん?」
頷き苦無を構える
雅お姉様は懐かしい、優しい笑顔で微笑んだ
妹に殺されるなんてあたしは・・・
「幸せモンやなぁ」
-ザシュッ-
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