二
□よい子たちと海賊のとある日常E
1ページ/1ページ
・・ス・・・エ・・、エース・・
「エースさん!」
「ルフィ!!」
腕を伸ばすと目の前には麦わら帽子の弟ではなく、驚いた顔のキリマルがいた
「・・大丈夫っスか?」
呆っとするまま辺りを見渡す。暗い部屋。ああ、まだ夜か・・
「厠・・・便所に行って戻って来たらエースさんの声が聞こえたんで勝手に入りました」
うなされてましたよ
心配そうに顔を覗き込むキリマル。顔にかかる髪をグシャッとかき回してやった。同じ黒髪だけど、ルフィの方が硬い・・・か
「わり・・起こしてくれてありがとな」
どんな夢か、思い出せない。ただ、無性に怖かったような気がする
「ルフィって、エースさんの弟っスよね」
「おう。何かな・・・キリマルの声と似ててよ」
だからだろうか、目が覚めても、夢と現実の境が分からなかった
「・・キリマル?」
ゴソゴソ、ベッドに潜り込んでくる小さな身体に首を傾げた
「俺もうすっごい眠いんで今日はここで寝ます」
‐お休みなさい、良い夢を‐
きり丸がいないと大騒ぎになるまで爆睡したエース
マルコに拳骨をもらいましたとさ
.