あの日から(学園 筆頭落ち)

□意外そうで別に意外でもなかった意外な展開
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「・・・ハァ・・・」


結局、どんな展開が待ち受けているかが気になり、眠ることができなかった。



鏡で確認しても隈は見つからないので、大丈夫だと思うけど・・・



昨日石田先輩に『楽しみにしていますから!!』
なんて大口たたいたけど今更になって後悔の念が溢れてきた。気が重い・・・




一応昨日のうちに決めておいたお気に入りの服に着替える。あれだ、死ぬときは美しく飾りたいのだ。



寝てもいないのにくしゃくしゃになってしまった髪を一本一本丁寧に整える。
今ならシャンプーのCMに出れるくらい、きれいな髪してるぞ。



なんとなく鏡の前でくるりと一回転。うん。さらっとついてくる私の髪。我ながら見事だ。



朝食は昨日伊達君が作った料理。実はこっそりタッパーに入れていた。最後の晩餐(?)なのだ。
それくらいの贅沢をしたってバチは当たらないだろう。



さて、朝食も終わり、あとは約束の時間になるのを待つだけ、と思う人が多いだろうが今回はそうはいかない。



万年筆を手に携えながらつぶやく。




「遺書、なんて書こうかな・・・」




どう転んでも死ネタしか考えられない天乃由梨16歳、天下分け目ならぬ運命の分け目を彷徨う早朝なのでした・・・
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