あの日から(学園 筆頭落ち)

□再会、はたまた出逢い
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「―――それでは、これで授業を終わります。しっかり復習してくるように。」



「起立。礼。ありがとうございました〜。」




いつものように授業が終わった。
とても長く感じられていたので終わって一安心である。





私は16歳の高校一年生。





今終わった授業で今日は終わり。もう帰宅するか部活にいくかだけである。





でも私は、そのどちらでもない。なぜなら・・・私はこの後、バイトだからだ。







ここ・・・婆娑羅高校では、バイトを厳しく禁止している。
しかし、テストの成績がトップのものだけ特別にバイトをする許可を得る。







そして、私はそのトップなのだ。私は高校に入ってから一人暮らしで仕送りが少なく、生活がすごく苦しい。





かといって実家の両親に迷惑をかけたくない。




そこで私は、一生懸命勉強を続けて、こうしてトップの座を取っている。そして悠々とバイトの許可を得て堂々と働いている。





・・・というと聞こえはいいが、これはとても大変なことなのだ。





学校、バイト、そして帰ってからひたすら勉強。もう、食事の時間さえ惜しむほどに。






こんな生活を続けている。いつかは崩壊するだろうが、今はこうしていくしかなかった。





そうしないとトップは取れない。努力せずしてトップを取れるほど、この高校は甘くない。




特に数学。竹中先生、ひねくれた問題出しすぎです。もっとシンプルにできませんか?




しかも私は昔、病気にかかって以来、深刻な物忘れをわずらっている。
自称、忘れんぼう将軍なんていったりするほど。





そんな昔の事を懐かしんでいると、、教室内の女の子達が話す声が聞こえてきた。




「ねぇ、知ってるぅ?明日さぁ、転校生が来るんだってぇ〜!!」




「ええ〜!!?マジィ〜!?男!?女!?」




「男だってさ〜!!イケメンだったらチョーいいな〜」




「だよね〜」




・・・転校生、か。この学年は全部で6クラス。よって転校生と同じクラスになる確率は6分の1。
なるほど、ほぼこのクラスには来ないといっていいだろう。




油断は禁物。しかし私は平凡な学校生活を送りたいので、どうかそれを壊すようなことは起こりませんように、と祈った。




しかし―――そんな祈りを神は聞いてはくれなかった。
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