True(学園 落ち不明)
□理不尽って日常だよね
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「ハァ、ハァ、ハァ・・・!!!」
駄目だ、息ができない・・・!!
いや、別に萌えキャラとかでハァハァいってるわけじゃないよ。
酸欠だよ。今走ってるから。本当に。だって遅刻したくないもん。
それに、私は萌えキャラとか好きなわけじゃ・・・いえ、好きです。
そこそこ普通の人であるつもりなんだけどなぁ。昨日もお友達に「お前の脳内キモイ」って言われちゃったよ。
でも、たしかに目立たない、地味な人間ではある。髪染めたりとかしてないしピアスももちろんしてない。スカートを短くしたりなどの大胆さもない。
別に太ってるとかじゃないけど何だろう、異性に対しての意識が薄いというか・・・だから男の子と付き合ったこともない。
というか私みたいのが好きな物好きな男子っていないと思うし。
(って、何暢気に自分の説明なんかしてるんだ私!!)
急がないと、急がないと・・・!!
ドンッ!!
「あてっ!!」
何かにぶつかってしまった。しかし、硬くはなかった。恐らく物ではなく人にぶつかってしまったのだろう。
「え・・・えと、すみませ・・・」
すみませんでした、そういいたかった。
だけど、目の前にいた人を見た瞬間、思わず口をつぐんでしまった。
「・・・」
(ぎ・・・ぎゃああああああ!!!!)
目の前の人・・・というか私がぶつかった人というのは・・・
―――夢に出てきた石田三成、その人だった。