True(学園 落ち不明)
□現実って何?3D?
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・・・コレは夢だね。
私は淡々とそう思った。だって、こんな光景を見たことがないから。
不思議なことに私が今まで見た夢が正夢にならなかったことがない。
だから私は夢によって未来予知をして、現実で得をしている。
・・・といってももちろん『夢』なんだから狙ったところの未来を見ることはできないけど。
せいぜい得をしたといえば一発でチョコ○ールの銀のエンジェルが当たったことぐらい。(夢の中で大量買いしたから。)
あとはドッジボール大会でボールの飛んでくる場所が分かったり、帰るとき嫌なやつと遭遇しない道が分かったりする程度だ。
今見ている夢が得を招くような感じもない。そう思うとひどくつまらない。
月明かりがわずかに私のいるこの部屋を照らす。
それからみるにここは私が通う学校の校舎内だ。それも美術準備室。月が昇ってるところから夜中なのだろう。
おいおい、どんだけ私は不良になったんだよ、と心の中でつっこみながら、今の私の状況を見る。
冷静に私の状況を理解した途端、冷や汗が止まらなかった。
なぜなら今の私の状況は・・・
・足縛られてる。
・さるぐつわされてる。
・誰か三人が私の目の前にいる。
・片手動かせない。
・・・一体私に何があったのだろう。激しく気になる。
というか、ええええぇぇぇぇぇ!?
何でさっきまで冷静でいられたの私!?どんだけこの夢に興味がなかったんだぁぁぁぁぁ!!!!
(と、とりあえず落ち着かないと・・・!)
三人のうちの一人は私の様子をじっと窺っている。輪郭がどこかわからないくらいの巨体。ここまで体の大きい人など一人しかいない。
―――豊臣秀吉先輩だ。明らかに。
でも、どうして彼が?普段とても真面目な生徒会長だというのに。
でも、豊臣先輩なら、あとの二人が誰かが想像がつく。
あのワカメのような癖のある髪の人は竹中先生ではないだろうか。
そして、あの異常に細い人は・・・同じクラスの石田三成君・・・だろう。
異彩をはなつ人ばかりだ。でもどうして私が?
まぁ、とりあえず分かること。
光 夕輝。絶体絶命。