舞台-theatrical-

□桜の花
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本日晴天、春爛漫
暖かい空気に、眠気を誘われる。
そんな日。

ふらふらと歩いていても思わず欠伸が出てしまうような、穏やかな日常。

「土方さん。」

俺は一歩前を歩く土方さんに声をかける。

「あー?」

すると土方さんは普段の見回り途中じゃ考えられないような気の抜けた声で返事を返してくる。
きっと土方さんもこの空気にあてられているんだ。

「春、ですねェ…」
「そーだな…」

俺は「春」という定義は、暦の上の立春で決められるものではないと思っている。
暖かな空気があたりに舞い、色とりどりの花が世界を飾り、さまざまな生き物が活動をし始めて。
それを人間が認識したとき、本当の春なんじゃないかと思う。

だからきっと今は春。
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