日常編

□標的14
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「もー秋か〜」


『夏休みもあっという間に終わっちゃったしね』


「オレとツナは補習ばっかだったしな」


『あははっ、確かに!真夏の暑ーい時に、勉強会とかやったね〜。今はもう ちょっと肌寒くなってるけど』


「それにアホ牛がブドウブドウって最近ウザくねースか?」


「ランボ、ブドウ好きだからなぁ」



私たちは今日、天気がいいので屋上でお昼ご飯をたべることにした。

食べ終わって、ジュースを飲みながら話していると、携帯の着信音が鳴った。



『あ、私のだ。ちょっとごめんね』



みんなに断りをいれてから電話に出ようと携帯を見た。



『えっ』

「どーかしたのか?」

『いや…ナンデモナイ』

「「「?」」」



私は冷や汗をかきながら通話ボタンを押した。



『…もしもし』


《電話に出るのが遅いよ》


『す、すいません。てか何か用ですか?』


《君、今日の放課後部活でしょ。忘れてないよね?》


『へ?……あ、あぁ!だ、大丈夫ですよ!ちゃんと覚えてますっ!!』


《そう。じゃあね》



電話は一方的にプツリと切れてしまった。


な、何だったんだ…。

でも…楽しみにしてくれてるってことなのかな?
それはそれで、ちょっと嬉しいかも。

自分の作ったもの食べてもらえるのって嬉しくなるんだよね。



今日は前に約束していた、部活で作ったハンバーグを雲雀さんにあげる日。

放課後、作ったら応接室に行かなきゃね。



「りく、あの…大丈夫だったの?」

『あ、うん!だいじょーぶだいじょーぶ!』

「電話、誰だったんだよ?」

「ハハッ、なんだ獄寺、気になんのか?」

「んなっ!?べ、別にそんなんじゃねーよッ!!」



また言い合ってるし。
仲良いんだか悪いんだか…。


私が苦笑いして2人を見ていると、今度は校内放送がかかった。




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