陣 〜長編〜

□暗黒武術会3
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そして相手チームは蔵馬が参戦。


すると「殺せ」 「殺せ」 「殺せ」の歓声が大きくなる。


その状況から試合は始まった。




試合早々、画魔の能力の戦闘の粧で蔵馬へと攻撃を続け、蔵馬の足に呪いの化粧をほどこした。


(画魔が作る化粧水は一度捕まれば逃れる術はない。流石の蔵馬も無抵抗だわ。これは勝ったものと同然ね!)



ーーーそして画魔の最後のとどめで勝利と思われたが…




なんと蔵馬は髪の毛を使って植物を操り画魔に決定的なダメージをくらわせたのだ。


これには画魔本人も予想外の事だった。




「…なかなかやるな。」

凍矢も唾を飲み込む。




「オレの呪縛に使っている妖気を解いて自分の傷の治癒に向けないと危険だぞ」


蔵馬は冷静だ。
画魔が呪縛で妖気を削られているのを見抜いていたようだ。



「くくく、そうかな。勝負はわからねぇ」


「呪縛されたままでも今のキミよりは素早い。無駄死にはよせ、キミは死ぬには惜しい使い手だ」


「光栄だ!」



傷口が裂けようとも画魔は攻撃をし続ける。




画魔はギリギリまで蔵馬を追い詰めようとしている。




いや…死を覚悟しているように見える…



「画魔!だめよ!」



私は大声で叫んだ。



どう見たって無茶すぎる。
きっと隙を見て最後の手段を選んでるんだろうけど、そんな事したら本当に…



「よせ!!ムリに動けば本当に死ぬぞ!!」


蔵馬も懸命だ。




だが画魔は動きを止めない。





(画魔…)



そして倒れた。



「カウントをとります!」



「画魔…!」




しかし画魔は笑みを浮かべていた。


「あんたに念縛封呪の粧で妖気を完全に封じたぜ」


どうやら画魔は返り血を利用して蔵馬の妖気を封じたようだ。



「これが忍よ…先の勝利のために死を選ぶ…」



そして10カウントを終え、画魔が敗れた。






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