陣 〜長編〜

□変化
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――――目覚めの良い朝。


いつになく早起きして炊事に励む私。



「名無しさんは休んでていいよぉ?怪我もまだ治っていないだろうに…」


画魔にそう言われるけど今は最高に気分がいいの。



「たまにはやらせて!私も料理覚えないと」


「なんだか花嫁修行するみたいで寂しいねぇ〜」


「残念ながら花嫁までは遠分先よ」



私も画魔みたいな美味しい料理作ってみせる!

絵が上手な人は料理も上手って言うけど本当よね。


(画魔の場合はちょっと違うけど…)




私は画魔に教わりながらお手製の朝ご飯をみんなの為に作っていた。






「じゃーん!今日は私が作ってみたの!どうかな?!」




凍矢と陣、爆拳も呼んでおもてなし。




「うんめぇ!名無しさんの手料理なんて嬉しいだなぁ!」


頬に食べ物を詰め込みながらガツガツ食べる陣に私も作りがいがある!



「うん、美味だ。」


あまり顔には出してないけど凍矢も喜んでくれてるかな?


「ふーん。ちょっと味が薄いんじゃねぇ?」


爆拳は正直だなぁ〜。
まぁ一番参考になるけど…。



「そんな事ないよ!丁度
良いさじ加減ゃないか」



そうかなぁ〜画魔は優しいからなぁ。
やっぱり薄いかなぁ。


私は吏将にも食べてもらいたくて部屋へ向かった。




コンコン




「入っていいですか!?」




.........




................





(いないのかなぁ)





勝手に入るわけにもいかずしばらく待つが合図も全くなし。




(寝てる…わけないよね。珍しいなぁ。吏将がいないなんて)







その時、吏将が重大な知らせを持ってくるのは知るよしもなかった。
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