ロー長編

□ウェザーリポート
1ページ/1ページ



『ねー』


「なんだ?」


『この先って冬島?』


「?…
ああ、そうだと言っていた」


その時は誰かにでも 聞いたのかと思っていた

しかし、

『ねー… ロー』


「なんだ?」


『この後 雨降るの?』


最近コイツは よく天気を聞いてくるようになった


そしてその後は だいたい言った通りになる…


「は? 雨?」


今日はいい天気で 雲ひとつない青空

いい天気だからトランプしよう、と言われて 分けもわからず付き合わされていた


『あ、この後嵐だ…洗濯物取り込まなきゃ!』


「おい、待てソラΣ
さっきから なにいってんだ」


「そうだよ こんなにいい天気なのに…??」


『へ? だって雨降るのに?
何って…なんで?』


「雨ってお前、空見ろよ!」

シャチが見上げるその先には青い空がひろがっていた


「誰かに聞いたのか?」


『違うよ?』


「なんで わかる?」


『…? ナンデタロウ?』


「「……………」」


『今は、鳥見てたら方向逆にして行ったよ? あと風が変わった! 温度も!…変わりました』


「なんだそれ…」


『なんだろうね、 あっ洗濯物取り込んでくる!』


パタパタと走って行ったソラ


「そう言えばソラの五感凄いよね-…」


「自然と使われてるんだ」


「あっ 雨降ってきた」


「当たった」


(天気予報か…)

ローは慌てるソラを見て小さく笑った



『わー! 大変!! 皆手伝ってー』
 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ