捧げ物、頂き物
□相互記念
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「うーん……。」
「どうしたのロメオ?」
「レビィ姉。」
珍しく難しい顔をして唸っているロメオにレビィは声をかけた。
「いや…ガジル兄がさ。」
「ガジル?」
彼の口からガジルの名前が出るのは珍しい。大抵はナツやルーシィの話が多いのだが。
「きのう魔法教室の帰りにガジル兄見かけてさ。一緒にギルドに帰ろうと思って、声かけようとしたんだけど…。」
「けど?」
「女の人が楽しげに、店から一緒に出てきたんだ。しかもアクセサリーショップで。」
その言葉を聞いてレビィは固まった。
と同時にもやもやとした感情と、胸の痛みが襲う。
そんなレビィに気づかずロメオは話続ける。
「ガジル兄に彼女いたとか聞いたことなかったし、なによりレビィ姉と仲いいからどうなのかなーって。」
「……仲良く…ないよ。」
レビィの震える声にロメオがようやく気付き、おろおろし始めた。
(そうだよ…。別にいたって私がとやかく言う事じゃない。…私の一方通行だもん……。)
ガジルが誰と付き合うかなんて彼が決める事。頭では解っていても、勝手に涙が溢れてくる。
「…レビィ姉…。あのさ…。」
「「ロメオくん(さん)!!!」」
「うわっ!!?ルーシィ姉にジュビア姉!!?」
どこから飛んで来たのか、ルーシィとジュビアが二人の間に飛び込んできた。
「その話。」
「詳しく聞かせていただけますか?」