捧げ物、頂き物

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天浪組が戻ってきて数日。

そんな朗報を聞きつけたのか、少しずつだが依頼も増えてきたある日。

「うーん…。」

リクエストボードの前でウェンディが難しい顔をしていた。

「なにかいいの見つかった?」

「んー…微妙かな。出来そうなのもあるんだけど、条件があったりして…。」

隣で一緒にリクエストボードを見ていたシャルルが尋ねると、ウェンディはしょぼんと肩を落とす。


「モリバルカンの退治…家の修復……夫の浮気調査なんてのもあるんだ…。」

「どれもあんた向きじゃないわね。」

「はぁ…。早く1人でも仕事出来るようにならなきゃなぁ…。」

仕方ない、今回は諦めよう。とナツ達の団らんの中に行こうとした時。


「あれっ。どうしたのウェンディ姉?」

「ロメオくん。」

「仕事探してんの?」

ウェンディの隣に立って、リクエストボードを眺めるロメオ。

その目線はウェンディより少し高く、発達した体つきにドキドキする。

(七年経って…かっこよくなったなぁ…////)

思わず見とれてしまうほどに。

「…あんまり見られると、その…照れるんだけど/////」

「わわっ!?ご、ごめんなさいー…きゃっ!?」

気づけばすぐ近くまで寄っていた体を勢いよく仰け反ると、反動で後ろに倒れた。

「ぷっ…あっははははは!!ウェンディ姉仰け反りすぎ!!ははっ、腹いてー。」

「も、もう!!ロメオくん!シャルルまで笑わないで!!////」

ロメオはお腹を抱えて笑い、シャルルは声を抑えて笑っていた。

全身の熱が顔に集まり、湯気が出そうなほどウェンディの顔は真っ赤だった。


「…ごめんごめん。ほらっ。」

ロメオがウェンディに手を差し出す。一瞬照れくさくて躊躇したが、好意を無駄にしてはいけないと思いゆっくり握った。


「あ、ありがとうございます…/////」

「どーいたしまして。あっ!ウェンディ姉!今から兎兎丸先生のところ行かない?ちょうど新しい先生を探してた所なんだ!!」

「魔法教室の先生ですか…?でも私の場合滅竜魔法だし…。」

「今日は珍しい魔法の授業なんだ。前にガジル兄もやってたらしいし!」

ガジルさんが?と先生にはほど遠そうな黒髪の滅竜魔導士をチラリと見て、思わず笑った。


「分かりました。行きましょう!!」

「ホントに!?やったぁ!!」



無邪気にはしゃぐロメオと、嬉しそうに微笑むウェンディ。

「じゃあ行こう!ウェンディ姉!」

「うんっ!」


この二人の恋物語は始まったばかり











――――――――――――

あとがき

あん様リクエストの「七年後ロメウェン」でした!

ロメウェンは書きたいとは思ってたのですが、うまくまとまらず悩んでいました…(汗

書く機会を与えてくださりありがとうございました!!!

こんな駄作でよろしければお持ち帰りください(>_<)←

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