最強のレジスタンス

□「最強」
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…朝、一人の少年が自宅から外出した


その口にはパン、髪は所々はねていて、目はたるんでいる


寝起きと人目で分かるだろう


その少年は学生服をきていて、人口1万人の町、桜浜町に住んでる人のうちの一人だった


だがその少年は…その桜浜町の…


ドンっ


「いでっ、…テメェクソガキ!!何やってくれ…!!」


『…ん?』


不良のリーダーだったのである


「ん?じゃねぇだろうがゴラ!?すみませんだろ!?」


少年…楽にぶつかった男は少年の胸ぐらを掴むが…


『汚い』


ガスッ!!


少年によって顔面に頭突きをくらった男は、目を回しながら地面に伏した


『……汚い、あー汚い』


楽は、男の手が触れた制服の襟の部分をハンカチで払いながら自らが通う学校、桜浜高校へと向かって歩き出したのだった




学校に楽がつき、自身の教室に足を踏み入れると、今まで騒いでいたクラスが一瞬にして静まり返った


『……ん』


楽は静かな所が好きな為、この学校に通う者は皆彼の前では騒がない、彼は高校一年にしてその在校生全てを服従させていると言って良い程自分を中心に学校が回っているのだ、尤も、彼は無意識の内になのだが


『……』


静かに素早く整理を済ませ席につき、教科書を読み始めると周りはひそひそと話を始める


「…ねぇ、楽君ってさ…何か、怖いよね」


「うん…何でも、入学早々3年の人を病院送りにしたとか…」


「うっはー…マジかよそれ…」


皆が皆、違う話をしているが、話題はどの話も楽であった


とそこに先生が入ってくる


「みんな席に着いてるか?…良し、では…」


先生の話を楽は総無視しているが、次の言葉で楽の態度が変わった


「えー、このクラスの佐藤が昨日病院に運ばれた、原因は集団による暴力とみて良いだろうとの事だ、皆はくれぐれも夜道を歩かない事だ…HRを終了する」



ざわざわ…ざわざわ


周りは同級生、同クラスの子がやられた事にざわめき始めた



『……佐藤、か』


楽は一人、ぽつりと呟いた





昼休み、楽は立ち入り禁止の屋上に来ていた


そこは煙草を吸ってる者や、薬を吸ってる者達で溢れかえっていて…



「そしたら佐藤の奴よ?何て言ったと思う…?…命だけは助けて下さいってよ、へへっ、だから殺さない程度にいたぶってやったよ!!」



その内の一組に向かって歩きだして行った















数分後


「…ぐはっ…や、止めてくれっ…!?わ、悪気はなかったんだ!!」


楽は不良の静止を無視して不良を蹴り飛ばす


辺りは楽にやられた不良のみが転がっていた…


「い…命だけは…!!」


不良は尻餅をつき、四足で逃げ出すが…


『あぁ…じゃあ…』


―死なない程度にいたぶってやるよ―


その日、学校の屋上からある男子生徒達の屍が発見され、直ぐに病院送りにされたのだった…




『……』


コツン、コツン


楽は不良達をボコった後、屋上から学校の三階に続く階段を降りていた


『……?』


三階に付くと一人の女子生徒が集団の男子生徒に詰め寄られ、何か叫んでいる


『…邪魔』


とりあえず通行の邪魔なので一人蹴りとばしておいた


「なっ!?テメェは…!!」


その集団の男子生徒の内の一人が楽の顔を見て驚き、震え始めた


『…通れない、…邪魔』


楽の言葉に男子生徒達は肩を震わせ、次々と逃げて行った


『…ん』


楽はその事にすっきりして、また歩き出そうとすると、さっき男子生徒達に絡まれていた女子生徒に止められる


「あのっ…すいません!!…ありがとう…ございます」


女子生徒は顔を赤くして俯きながらそう言った


『……別に、通行の邪魔だったから……』


女子生徒は楽に近付く


「あ、あの、私、霧羽 皐(きりはね さつき)って言います…//その、本当にありがとうございました!!////」


その女子生徒はルックスにスタイル、両方常人よりは上だった


『…俺は、楽、東條 楽、…』


「楽君…うんっ、ありがとう!!楽君!!」


そういって皐は廊下を走って行った…
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