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□第3章
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朝餉のあと源さんと一緒に、昨夜連行した少年が保護されている部屋へと向かう。


ーーキシ、キシ


沙梅はひとつ気になることがあった。
昨夜「足がわらっている」と言った少年を立たせる際に腰を支えたのだが、違和感があった。
その後失敗した隊士が斬りかかってきた為、確かめることが出来ずにいたが…
詮議をかけられる前にどうしても違和感の正体を掴みたかった。




すっ…と障子を開けばもぞもぞと動く姿が目に入った。



「目は覚めたかい?すまないねぇ、こんな扱いで。いま縄を解くから…沙梅手伝ってくれるかい?」


「わかりました。」


「私は腕をやるから、沙梅は足を頼むよ。…あぁ、総司のやつ。こんなキツく縛りあげられたら辛かっただろう…」


固い結び目をシュルシュルと解いていく。
緩んだ縄の隙間から、腕と同様によほどキツく結ばれていたのだろう。素肌に付いた縄の痕が見えた。


シュ、シュル



沙梅は縄を解きながら目撃者の顔を凝視する。

あれ??この子……




「ちょっと起きてくれるかい…?口の中のも出しちゃって。」


思案していたが源さんの言葉に、引き戻される。


「あ…あの!ここはどこですか?」



「あぁ、失礼。私は井上源三郎。こっちが櫻崎沙梅。ここは新選組の屯所だよ。」


「新選組!?」


聞いた瞬間、目を大きく見開き驚く。
まぁ、京の人の話を聞けば無理もないだろう。


「そんなに驚かなくてもいいよ。ちょっと来てくれるかい?」



少年は頷き、立ち上がった。
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