06/02の日記

20:07
漫画家の信念とは恐ろしいものですよ。
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「(…ああ、どうしてこんなことになったんだろ…)」


大妖怪ぬらりひょんの孫である奴良リクオはそう思った。

目の前には自分が休んでいた為に届けようとしてくれたのか…ノートと数枚のプリントを手にしている、リクオの幼なじみ。


隣には首無や納豆小僧、一ツ目など人とは言えない人外…妖怪ばかり。


とうとう、奴良リクオの秘密が家長カナにバレてしまったのだ。


ああ終わりだ、とリクオは思う。一番大切に想っていた彼女には知られたくなかったのだ。怖がりの彼女に知られれば、疎遠になってしまう。それだけは嫌だった。

現にカナの表情は驚愕を表し…


「………え?」


瞳をキラキラ輝かした。



「う、ううううわぁぁぁぁ!!よ、妖怪なんて本当にいたのね!いや、あのバ…ッ清継くんのせいで色々体験して知ってたけどっ!こんなにイケメンな妖怪がいるなんて!特にそこの首が無いお兄さんと黒いお兄さん!」

「え…ありがとうございます…」
「首無っ?!」
「なんだイケメンとは?」
「黒はそこなのっ?!」


「あの男前なあの方にあったときも良いネタに会った!と思ったけど!これも中々の良さ!」

「(夜のボクそう思われてたの?!)」

「あ、大丈夫!あの方=リクオくんだって知ってるから!及川さんも雪女だよね!?」

「なんでっ?!」
「家長っ?!」


「もぉぉっ!妖怪にこんな良い素材があったなんて、あたしは今まで何を見てたのよっ。リクオくん、色々とありがとう!」


「え、うん…?」

絶賛混乱中であるリクオ率いる奴良組をよそに、カナは何かメモをしはじめ…若菜が嬉しそうに近づいてきた。

手には一冊の少女漫画雑誌を持ちながら。


「カナちゃん!今月号も見たわよ!とても素敵だったわ!」

「本当ですか!ありがとうございます。今月号は2話入れたんですよ。いつも道理に『白巫女と黒魔王』と読み切りの『恋愛ゲーム』。どうでした?」

「『白巫女と黒魔王』の方は、切なかったわ。特に魔王のノワール様が幼なじみのリリア様を抱き締めたところを巫女のリンレイが見たシーン!泣いちゃったもの」

「今回、ファンレターでもそこの内容が凄かったんですよ!前回ノワールがリンレイに少し優しくしていましたからね。ファンの皆様ビックリしてましたよー」

「『恋愛ゲーム』も切ないけど、甘く終わって良かったわぁ。ユキと春奈が別れたところ!ユキの自業自得かと思ったけど…ハッピーエンドで嬉しかったわよ!」

「まぁ最初はかなり嫌なキャラだったんで、最後はまぁるくしたんですよ!春奈は一途で普通な女の子って所が読者様には反響良かったですねー」


きゃぴきゃぴしながら話す2人にみんな唖然とする。

そこで氷麗は思い出した。
若菜が前にオススメした時の漫画の名は『白銀の巫女と漆黒の魔王』。

2人の話しだと、それを書いているのは…


「そういえば…自己紹介がまだだったね。

ペンネームは永宮ルナ。

少女漫画家だよー」


「かなり大人気で有名なのよ〜カナちゃん。たくさん有名な賞もとってるし…アニメやドラマ化もしてるのよね」

「ありがたいですよー」



数秒後、奴良リクオの声が響き渡る。



(あ、エイジくんだー)
(いまー?亜城木くん達もいるの?)
(やったー、いくいくー)


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ぬら孫×バクマン

カナちゃんが漫画家って面白そう!な発想から。
バクマン最近ハマってる!

家長カナ
ペンネーム:永宮ルナ

親が有名な漫画家と脚本家で、影響を受けて漫画家の道へ。
小さい頃から絵を書き、小学校高学年で漫画家デビュー。かなりアシスタントや編集部にサポートしてもらいました。
一時少年雑誌で活動したので、その縁でエイジや亜城木と知り合う。いい仲間でありライバル。

連載するとしたら中3設定で、その間に賞とったり映像化したりと…着々に有名になる。

漫画家として忙しい毎日なのに清継に連れ回されてイライラ。でもキレない。いいネタがいるから(リクオ達美形妖怪)。
怖がりなのは次に掲載予定の主人公がそうだから、前もって自分で経験しとこうかと。

漫画になると性格変わる。ってかコッチが本質。

若菜さん何気にファン設定!

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