いただきもの

□promise
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ただいま。そう言って、木製の扉を開け、恋人の小さな身体をぎゅっと抱きしめるのは、毎回のこと。

抱きしめた瞬間に、ふわりと彼女独特の甘い香りがするのもまた然り。それは媚薬みたいに甘くて、毎回僕をくらりとさせた。


「おかえり、リンク」彼女はそう言うと、すぐに僕の腕から離れてしまう。

「たまにしか逢えないんだから、もう少し恋人の帰りを喜んだらどうだい?」

「これでもかなり喜んでるけど?」

彼女は、ニヤリ、そんな擬音が似合いそうな意地の悪い笑みを浮かべると、何だか勝ち誇ったような感じだ。

いつもならここで痴話喧嘩なるものが繰り広げられるのだが、今日ばかりはそうもいかない。ずっと言えなかった大事な一言を、いよいよ告げる時なのだ。


「リンク?」

いつもの切り返しが無いのを不審に思ったのであろう彼女が、僕の顔を覗いて来た。(心臓に悪いだろ、全く…!)

無表情な外見と、今にも鼓動で爆発してしまいそうな心臓のギャップと闘いながら、僕は口を開いた。


「僕と、結婚しないか」


唇の震えに、彼女が気づいていなければいいのだが。

そんな心配をよそに、彼女は心なしか顔を赤くしてそっぽを向いた。


「急な話ね」

僕の一世一代の大告白の後に続いた言葉は、なんともありふれたものだった。(そんなありふれた言葉を、僕は死ぬまで忘れられそうにないけど)


「僕と結婚してくれれば、365日、毎日ありったけの愛を君に捧げると誓うよ」

「よくそんなキザな台詞が言えるわね…役者になれるわよ、あんた」

呆れ果てたといった表情さえ可愛く思える君の手を取ると、手のひらにキスをひとつ落とした。




promise


「誓いのキス、なんてね」


( The first anniversary … thank you!! )


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まぐさまが運営されるサイト、KoKiRi+さまの一周年記念に配布されていたリンク夢です
我が家にお持ち帰りさせていただきました!

まぐさんらしさが溢れるリンクとヒロインのコンビ
ひねくれているようで、お互いを思う気持ちの純真さにすごく惹かれます*

まぐさま、ごちそうさまでした!

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