黒曜編「最強ヒットマン」

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「まさか、復讐するつもりか…?」


『………』


「バカなこと考えるなよ!
復讐なんてするんじゃねぇー!!」


『ディーノには関係ないでしょ』


「オレはお前が心配でッッ!」


『いいから出てってよ!!』


「!!」




めったに怒らないオレが、この時初めて怒った

さすがのディーノもオレの言うとおりに病室から出て行った




『………』




オレは現実に目を背けていた…
ていうか、受け入れられなかった


オレは病室から逃げ出した
そして向かった先は……




『……家…』




家の前には“立ち入り禁止”という看板があった
オレはそれを無視して中へ入った




『………』




家の中に死体は全てなかった
だけど血と血の臭いはまだ残っていた




ガチャ―…




オレはダレンの部屋に入った

部屋はダレンの匂いが残っていて、辺りは本だらけだった

そして、オレは机の上にある箱に気づいた




『……なんだろ…』




箱のフタを開けたら中には帽子が入っていた

それは地味でまさに男っぽい帽子だった




『……手紙…?』




帽子の下に一枚の紙があった
それをオレはゆっくり読んだ




《誕生日おめでとう

おまえにはまだデカいと思うがやるよ
オレのお古だ
大したもんじゃなくてゴメンな
でも、おまえが欲しいって言うからやったんだぞ
ありがたくおもえよ
それと、大切に使え、なくすなよ

ダレン》




それはダレンの手紙だった




『覚えてたんだ…』




ダレンの手紙はとても暖かい感じがした

こんな優しい義兄が何で家族と部下を殺したんだと疑問に思う…




 
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