家庭教師ヒットマンREBORN!

□堕王子による被害拡大
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『ガウッ
…ねぇ、フラン君。
僕の熊ちゃん何本刺さってる?』

ベルから逃げ続けてもう、かれこれ30分くらい?

ナイフをちょこちょこ投げてくるから、2人とも被り物にはあのベルのオリジナリティ満載のナイフがたくさん刺さっていた。

「えーっとですねー…
いちー、にー、さんー
…ゲロッ

あれ?どこまで数えましたっけー?」

『ガウッ…
ちょー…。ベルゥー!
もう、僕の熊ちゃん限界なんだけど!』

「ふーん…じゃぁ次婪な?」

『限界まで熊ちゃんで!』

ごめんなさい!
僕の熊ちゃぁぁぁん!!

「うー…。ミー、既に背中にも刺さってるんですけどー…

ノーコン堕王子」

フランがそう言ったから走りながら横目でチラッと見ると5本くらい刺さっていて、目にはうっすら涙が見える。

「黙れよっ!

つーか、刺さったら死ねよ」

『ノーコン、ノーコン!』

「何?
婪も背中が良かった?
ししっ」

「う"ぉ"ぉ"ぉ"ぉぉい!!
ベルゥ!!てめぇ、新人いびりは止めろと前に言ったはずだぞぉ"ぉ!!?」

若干冷や汗をかき始めた頃、スクアーロが任務から帰ってきて、追いかけっこはようやく終わった。

「 婪も居るから新人いびりじゃねーし。

つーか、アレ新人いびりじゃなくて、あいつら気に入らなかったから殺しただけだし。」

『うっわー。気に入らなかったら殺されるんだってー

なんて物騒なのかしらぁー』

「かしらー」

「お前らマジで殺すよ?」

「てめぇら、またナイフ刺されたくなかったら黙っとけぇ。」

『「はーい。了解しましたー
アホのロン毛隊長ー」』

「う"ぉ"ぉぉい!?それは俺をアホにしてんのかぁ!?」

『アホにしてるも何も…』

「アホですからー。」

「かっ捌く!!」

『キャーッ
捌かれるーッ』

「三枚に卸されちゃいますーッ」

そう言って僕とフランはスクアーロから逃げるように、バタバタバタと自分達の部屋に帰って行った。

「おい…ベル」

「ん?何??」



「あの息も何もかもピッタリな2人は何だ。」

「……人を苛立たせる天才共?」

「フランのペア、決まったなぁ。

ボスに報告してくるぜぇ。」

「王子も明日から中期任務だからもうそろそろ部屋に戻るし。」

「 婪達が喜ぶなぁ?」

「…何か言った?鮫。ししっ!」

「鮫じゃねぇ。スクアーロだぁ!!


「…ッチ。ほんっと鮫うるせぇー。」

それだけ言い残してベルはスクアーロに背を向けて自室へと戻っていった。


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