Dream


□銜えて食べて、舐められて
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「名前さん名前さん」




トントンと肩を叩かれて振り返ると、にこやかな笑みを浮かべたメフィストがそこに居た。




『なあに?』


「ポッキーゲームしましょう」


『ポッキーゲーム?ポッキーゲームって…端と端からどんどん食べてくあれ?』




恋人同士がよくやると耳にするポッキーゲーム。…それをやると。




「ええ、そうです。今日11月11日はポッキーの日!これをやらなくてどうしますか」


『え、別に…第一ポッキーないし面倒くさいしやらなくて「何か、言いましたか?」……イイエナンデモ』




どうやら私には拒否権など存在しないようです。

ちなみにポッキーはメフィストのポケットから出てきました。わお。





「とりあえず銜えてください。あ、チョコの所ですよ」


『(結局やる羽目に…)う、うん』




ぱくり、銜えた瞬間に広がる甘い味。
久しぶりに食べるとおいしいなぁ…と何気に思っていれば、それを見ていたメフィストが何やらガッツポーズ。





「ああ、そそりますねぇその銜えた表情!」




…聞こえなかった事にしようか。
「では私も…」と喉を鳴らすメフィストの唇が私の銜えるポッキーの端を含む。





『(…え、もうスタート?)』




ポリポリと少しずつ食べられていくポッキーたちに近づく私と彼の距離。
外されない熱い視線に頬が熱くなる。





『(私も食べた方がいいの、かな…)』




ちょっとした好奇心と、メフィストのリアクションに気になりながらもポリ…とポッキーをかじる。





「!」


『(…あ、驚いた)』




途端に表情を変えたメフィストが可愛くて、ついふふっと笑ってしまった。





『(かわい)ポリポリポリボリボリリッ(……!?)』




視線を前へ戻した瞬間に、凄まじい速さ(と音)でポッキーがメフィストの口の中へと運ばれていく。
その恐ろしさにポッキーから口を離そうとしたら、逃がすまいとそこまで来ていた唇が私を捉えた。





『んっ、ふ…っ!?』




くちゃくちゃと水音が鳴る。
飲み込み切れていないポッキーの欠片が、口の中を泳いでる。





『はぅ、んぁ、あ…っ』




長い舌が絡みついて離れようとしない。
ドンドンと胸を押し返しても意味がなくて。
腰を支えられたかと思えば、近くにあったソファへ優しく押し倒された。





『ひぅ、ん…あっ』




唇の端から流れ落ちる唾液とチョコレートに、それを厭らしくそれ舐めとるメフィスト。





「…ああ、溶けてしまいましたね」




ぺろりと艶やかに舌舐めずりをすると、倒れた拍子に散らばったポッキーを手に取って、





「次は折れないように、チョコレートでも舐めてみますか?」





カリッとひとくち頬張るこの人に、私はどうやらポッキーと共に食べられてしまうのだと悟った。







など、如何です?



(だっ、断固拒否!)
(…おやおやつれませんねぇ。お前に拒否権など、無いというのに)
(……!)
(それでは、おいしく頂きましょうか)
((だ、誰か…!))











チョコぷれい万歳!(^p^)/
もうメフィスト変態だなお前←←



2011/11/11

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