Dream
□あと何秒で、きみを忘れられますか?
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忘れられない。
それは何の感情をもって、そう思うのか。
「名前」
嫌な程澄んだ空に囁く。
消えて行く自分の言葉に、ふと自嘲的な笑みが浮かんだ。
「…貴女は今、何処に居ますか?」
窓から見上げるそれに、私の欲しい答えは無かった。
…否、答えなどないのだ。
今この場所に彼女が居ない事こそが、答えなのだから。
「……名前、」
記憶の中でしか、私の愛した彼女は生きていない。
…だが、綺麗だったあの笑みすら、この記憶の中では見えないのだ。
「……馬鹿馬鹿しい」
人間を愛し、溺れ、狂おしい程に焦がれてしまった私は、まるで人間のようではないか。
ましてや愛など、存在しない筈なのに。
どれだけ過ぎ去った記憶を辿っても、私はこう想うしかないのだ。
「…愛していたんだ」
愛など、知らなかった私に、教えてくれた貴女が。
「…嗚呼、忘れてしまいたい」
孕み続けたこの胸の痛みが、私を殺してしまう前に。
忘れられる筈などないとわかっていても。
今日も私は、貴女を想う。
「Shall we dance,Juliet?」様に提出
…メフィストがメフィストじゃない
文章も意味がわからなくてすみません…!
素敵な企画に参加させて頂き、ありがとうございました!
2011/11/03