Dream
□結局の所、惚れてます
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何であの人と付き合ってるの?って、言われた事がある。
どこがいいの?ただの科学オタクじゃない。とも。
『確かにそうなんだよねぇ…』
独り言を呟いて、カタカタとモニターにかじりつく恋人の背中を眺める。
「…なんか言ったか?」
『…んーん。早く終わんないかなって言っただけ』
「……もう少しで終わる。待ってろ」
素っ気なく言う癖に、ちゃんと視線を合わせるこの人は意外とマメだなんだとわかった。
多分、そういう所が好き。…あ、「も」か。
背が高くて、男らしい所とか、結構筋肉質な所も。性格だって、待たせるより待つ方が好きっていう女の子みたいで可愛い。
『…ふふっ』
「何笑ってんだ?」
ガシガシと頭を掻いて口角を上げる阿近さんが私の隣へと腰かける。
『ほんとに少しだったねぇ』
「待たせるのは好きじゃねーんだよ。…で、なんかいい事でもあったのか?」
名前ちゃん、と口元をにやつかせて私の頬を指でなぞる。……無駄にエロい。
『…んー、阿近さんの好きな所が有りすぎて笑ってたの』
「……ほう?」
『可愛い所もいっぱいあってね?』
ニヤニヤする阿近さんにクスリと笑えば、可愛くねぇと頬をつままれる。
『いひゃい』
「だろうな」
ククク、と楽しそうに笑うこの人。
きっと私は、阿近さんのすべてが好きなんだろう。
『阿近さん、好きだよ』
「…奇遇だな。俺もだ」
そう言いながら優しい笑みを浮かべる阿近さんに、少しだけ胸が鳴ったのは、それだけ私が惚れてるって証拠。
…とりあえず、苦い顔をした友人に、私の惚け話でも聞かせてやろう。
しょうがない事よね。
(阿近さんはかっこいいのよ)
(…いや、聞いてないし。聞きたくない)
(え、やだ。もっと話聞いてよ。あのねぇ)
((…うぜえ))
実際問題阿近さんはイケメン(キリッ
2011/11/05