Dream
□きっと君には敵わない
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時に子供というものは、すごい力を発揮する。
『じゅーぞー、あてのこと、すきー?』
てててと可愛らしく走って首を傾げながら俺を見上げる名前に、俺のハートは簡単に射止められた。
「おー、好きやで?」
『ほんまにー?ほんまにあてのことすきかえ?』
「おん、ほんまや」
名前と同じ目線にしようと方膝を付くと、にぱっと笑う名前が俺に抱き付いてきた。
笑顔でそれを迎えてやりながら小さい身体をぎゅうと抱き締める。
『ほんなら、あてをじゅーぞーのおよめさんにして?』
「……は?」
『けっこんしよー』
……けっこん?けっこんて…あの結婚?
…いやいやいや、無理無理。
思わず名前の身体を抱き締める腕が緩む。ぽかんとする俺に、名前はパッと身体を離して口を尖らせながら、
『…じゅーぞーは、あてのもんやもん。あては、じゅーぞのこと、あいしとるもん…っ』
拗ねたようにそう言う名前が、この世のものでないぐらい愛らしく見えた。
「……」
ああ、俺…ロリコン決定やな…
頭の中で金造と廉造に引かれるのを覚悟しながら、俺は堪らずに名前の頬へと口づけた。
…その定義に年齢制限はありますか。
(えへへ、じゅーぞーすきー)
((あかんめっちゃかいらしい!!))
(あてもちゅー!)
(…!なっ、名前!お前、そないな事…止められる訳ないやろ…!)
(きゃー!)
(…何やっとん、柔兄)
(……ハッ)
ロリ兄ばんざい\(^O^)/
2011/09/16