Dream


□無自覚な愛
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『あつ…』




ミーンミーンと外からセミの鳴く声がする。それすらも暑さの原因のひとつなのに…




『…アマイモン、どいて』




ベッドの上で私を抱き枕にする悪魔のせいで、私の体温は今でも上昇している。




「嫌です」


『いや、私のが嫌だから。こんなにくっついてると死ぬんだけど。熱さで』


「ボクは熱くありません」


『……』




…そりゃあんたが悪魔だからでしょ。私人間なんだけど。




「それに名前といちゃいちゃしていたいです」


『…や、いちゃいちゃって…』


「兄上が恋人ならいちゃいちゃするのが当たり前だと」


『……』




……あの野郎。…え、て言うか、




『私たちって恋人同士なの?』


「……」


『………あ、』




…禁句だったかな。確かにアマイモンとは一緒に寝たり、キスとかもしてるけど(半ば諦めてる)

好きって言葉は毎日のように聞くけど、恋人ねなんて言われてないし…言ってもない。




「…ボクは、名前が好きです」


『へ?』




いつの間にか身体が離れてて、ちょこんとベッドの上に正座するアマイモンに私もつい釣られて座ってしまった。




「名前はボクの事が好きですか?」


『…えーっと…うん、好きだよ』




ポリ、と頭を掻けばアマイモンはずいっと顔を寄せてくる。




『な、なに…』


「…じゃあ、ボクのお嫁さんになってください」


『……はい?』




……てっきり「恋人になってください」だと思ったのに。大人の階段ひとつ飛ばしちゃったよこの子。




「……ダメですか?」




…しょぼんとあからさまに落ち込むアマイモンが小さな小動物に見えるのは私だけなのだろうか。上目遣いがこんなにも可愛いなんて…!

…ああ、やっぱり最後はアマイモンに負けてしまうのね。




『…よろしくお願いします』







結局は私も、無自覚にベタ惚れだったって事だ。



(ワーイ!)
((あー…なんか将来心配になってきた))
(名前、名前。誓いのキスをしましょう)
(…え、今するの?)
(当たり前です)
(ちょ、ちょっとま…!)
(……)
(……っ、ん…!(な、長っ…)
(……)
((死ぬ…!))











アマイモンの書きやすさにびっくり\(^O^)/



2011/08/17

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