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□温もりのとき
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「・・・・・・・・」
今日、久々に恋人の若と過ごせる日や。
それを言うのも、なんや大阪にじぃさんの古武術関係の知り合いがおってその付き合いらしい。
若は、自由に観光して来い。というじぃさんの言葉に甘え、俺の家まで来てくれた。
昨日から聞いていた俺はウキウキする気持ちを抑え、部屋へ案内し、お茶を運ぼうと、一旦部屋を出て戻ってみれば・・・
「・・・・・スー・・・」
夢の世界に旅立ってしもとった。
温もりのとき
「・・・めずらし」
人前で、しかも俺のまえで寝てるなんて。
慣れない土地に疲れてしまったのだろうか。
普段、弱みなど見せない若が俺のベッドにもたれ、両手で枕を作り、うつ伏せで寝ている。
・・・ベッドに寝っころがればええのに。
そう思い、俺は持ってきたカップと菓子をテーブルに置き、ゆっくりと若に近づいた。
つい、と顔を覗き込めば、いつもより幼い顔で、無防備な姿に目を奪われてしまう。
「・・・・・・っ、」
あぁ、ヤバい。
触れたい。