Short
□君の傍に
2ページ/10ページ
眠い・・・
そう思うが、学校もあるし部活だってある。
さぼるわけにはいかない。
「・・・早く行こう」
忍足さんは待ち伏せする可能性が高い。
用心に越したことはないと思い、窓の外から玄関を見るが人の気配はない。
ホッ、と胸をなで下ろし、朝食を食べずに、学校へと向かった。
「日吉、おはよ〜・・・」
「・・・はよ。シャキッとしろよ、鳳」
「ふぁい〜・・・」
言ってるそばから眠そうじゃねーか。
結局俺は、忍足さんに会うことなく部室までやって来た。
数分後、鳳がやって来た。
「あれ、樺地は?」
「委員会の仕事があるそうだ。俺達、二人で指示を出すぞ」
「分かった」
跡部部長から部長業務を引き継いだ俺は、鳳や樺地とともに部活をまとめていった。
・・・俺は、気を紛らわせるように練習に打ち込んだ。
その後も、無事に朝練を終えて昼休憩の時間にまでなっていた。
「日吉、一緒に食べよう?」
「あ、あぁ・・・」
忍足さんに会わないために逃げようとしていたんだが・・・
鳳が一緒なら大丈夫だろうか?