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□コーヒー・シュガー
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しばらくしてやっと校門が見えた。
見えた校門には一人の男子生徒が門にもたれている。
・・・どこの制服だ?
「あれどこの制服だろうね?」
「・・・話してこいよ」
「自分が面倒だからって、日吉は・・・」
「行け、犬」
「Σ酷いッ!!」
知ったこっちゃない。
鳳は文句を言いながらもその男に話しかけた。
「君、どこの学校?氷帝に用事?」
「・・・アンタ、確かテニス部の・・・犬やっけ」
「・・・・・犬、って」
あながち間違いじゃねーな。
鳳の後ろで会話を聞いていた俺は声を出さずに笑った。
「鳳長太郎、だよ」
「あー・・・鳳ね、2年やろ?俺も2年。タメや」
「タメなんだ・・・って、名前は?」
「財前、財前光や」
「財前・・・って四天宝寺の!?」
「そうや。ちゅうか、忍足さんおる?謙也くんに聞いたんやけど」
「忍足先輩に用事なんだ。待ってて、呼んでくるよ」
それだけ言って鳳は部室へと走って行く。
・・・俺は、どうすればいいんだ。
とりあえず鳳が忍足さんを連れてくるまで待つしかないようだ。
なぜなら・・・・・・