デジモン無印
□Act1.Friendship
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春―――
桜の混ざる風に押され、私は中学校内に足を踏み入れた
掲示板には新しいクラスの紙が貼ってある
生徒達はそれを囲んで群がっていた
ゆっくり歩いてその場所まで来たけどいっこうにその数が減ることはない
「見えないや…」
小さく呟くと後ろから聞き慣れた声がした
「ミナは私達と同じクラスよ」
「空!」
そこには小学校にいた時から仲が良かった空がいた
「中三でやっと同じになれたわね」
「うん!嬉しい!」
「部活ももうすぐ終わるしそろそろ彼氏つくらなきゃ!」
拳を握ってはりきる空
「空は受験も楽勝だもんね…そういえばさっき私達って言ったよね?」
「あ、それはね…」
「俺らも一緒ってこと」
「わっ太一!びっくりしたぁ」
後ろからいきなり出てきた太一に本気でびびってしまった
「よう」
「あ、ヤマト」
太一の横にひょっこりと出てきたヤマト
「みんな同じクラスなのよ」
「そうなんだぁ!」
「そ、つーわけでよろしくな!」
「うん、よろしく!」
「そろそろ教室行こうぜ」
「そうね」
私達は揃って新しい教室に向かった