合縁奇縁
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「お、今日は門の前が賑やかだなー。」
「そうだね。」
「何かあったんでしょうか?」
ちょうど、私たちはいつものように4人で帰るところだったのだが、校門の前が妙に騒がしいことに気がついた。
「んー、女子のほとんどが騒いでるから、イケメンが来たんじゃない?
彼女迎えに来たとか。」
私が笑いながら言うと、正臣はものすごい勢いで反応した。
「なに!!!
ここに俺と言うカッコいい男がいるのに!!」
「いやいや、何訳わかんない事言ってんの?
正臣。」
「こんなに俺の女の子をたぶらかして!!
けしからん!!」
「……もう、どこから突っ込んでいいか分からないよ…」
帝人くんは呆れている。
「ほっておけばいいんじゃない?」
「そうですね。」
私たちは正臣を放って置くことにして、先に歩き始めた。
「あ、ちょ、待てよ!!
門の前に居る奴、気にならねーのかよ!!」
「んー、気になるけど、歩いてたらそのうち見えるでしょ。」
「それもそうか。」
うるさい正臣を静かにさせて 私たちは門の方に歩いた。
「……金髪の方ですね。」
「え、杏里ちゃん見えたの!?」
「はい、今少しだけですけど…」
……金髪。
私は、ある人物が思い浮かんだけど、すぐにその人を頭の中からけした。