短編

□練習
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「うんしょっ!!
うんしょっ!!」


俺の年の離れた妹、あかが何かをしている様子。


「Hum……あかは何をやってるんだ?」


たまたま通りかかった政宗様もよくわからなかったご様子。


「さぁ…よく分からないのです。」


「うぅー。」


さっきまでは女中に貰ってきたであろう敷物を敷いていたのだが、今度は地面に頭をつけ始めた。


「おい、あか!!
何をしてるんだ?
みっともないぞ。」


「あ、にいさま!!
まさむねさまも!!」


声を掛けるまで気付いてなかったようだ。


「Hey,あか!!
何してたんだ?」


「えっとねー、れんしゅうしてたの!!」


「練習?」


「うん!!」


あかに言葉遣いを咎めようとした俺を軽く目で制してきた政宗様は、しゃがんで目線を合わせながらあかと話している。


「あのね、あしのうらときのえだをくっつけてぶらさがるの!!」


俺はその言い方に違和感を感じた。


「あか、立つのじゃねぇーのか?」


「ちがうの、にいさま!!
さかさまにたつの!!
ブラーって!!」


そんな事をする者はこの城にいない……


…まさか!?


「Shit!!
もしかして猿か!?」


どうやら政宗様も同じことを考えてらっしゃったようだ。


「おさるさん?」


「あぁ。
あか、その人どんな人で何処にいた!?」


「あそこのまつのきにいたよ?
たしか、だいだいいろのかみで、にいさまのともだちだっていってた!!」


「はぁ、いいかあか。
ソイツの真似はやめろ。
んで、姉上の所に行ってろ!!」


「はーい!!」


あかが元気に走って行ったのを見送って政宗様と兵士の元に向かった。




練習





(猿っ!!
出てきやがれっー!!)


(ハァー、もうバレっちゃったのかー。
見つかる前にとっとと退散♪)
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