チビ姫様!
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「片倉様がいらっしゃったぞー!!」
畑に行くと、雇っている農民たちが声をあげた。
ちなみに、あかは城にいる乳母に任せてきた。
こんな畑に連れて来れないからな。
しばらくは、畑の作物を一個一個見て回ってから今日1日どうするか考える。
考えが纏まったら、あかが捨てられていたあの納屋に向かう。
そして、いつものようにもくもくと作業に入るのだが、今日はいつもと少し違う。
いつもは聞こえない、馬の足音が聞こえるのだ。
ここらで馬に乗るとすれば、それは伊達軍の者だろう。
「片倉様ァァァ!!」
やってきたのは、左馬助とあかだった。
「どうした?
あかまで連れて。」
「その、あか様が泣き止まなくて、政宗様と喜多様の命で連れて来たッス!!」
確かに、あかはまだグズっている。
「悪いな。
あかは、俺が見る。
だから、お前は帰って執務に戻れ。
いいな?」
「はいっ!!
当然っすよ!!
じゃあ、俺はこれで。」
「あぁ。助かった。」
左馬助が帰った後、俺は少し考えてみたが考えるだけ無駄のような気がして、とりあえずあかをあやした。