チビ姫様!
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赤子は今、政宗様の腕の中にいる。
政宗様が休憩に抱かせろと仰ったからだ。
「あれ?
梵、誰の子抱いてるの?」
多分、たまたま通りかかったであろう成実がやってきた。
「梵って呼ぶな!!
何回言やわかる!!」
「分かったから!!
だから、つねらないでっ!!
地味に痛いからっ!!」
成実が来たことで、部屋は賑やかになった。
「ふぇえええぇーん!!」
賑やか過ぎて、赤子の睡眠を邪魔してしまったようだ。
「Shit、……小十郎!!
お前がfatherだろ!?
何とかしろっ!!」
そうやって自分の腕に泣きじゃくる赤子を乗せる、政宗様。
しばらくあやしてみるが、強面が影響してか無意味に終わった。
「成実、お前がやれ!!
てめぇがうるせぇからこうなったんだろっ!!」
今度は自分の腕から、成実の腕に乗せる。
成実も必死にあやしているが、やっぱり泣き止まない。
「……喜多を呼ぶか。」
政宗様がポツリと呟いた言葉に、俺たちは賛同した。