チビ姫様!
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「「お、お帰りなさいませ!!」」
「あぁ。」
城に帰ると部下の奴らが、顔を引きつらせながら挨拶をしてくる。
原因は、言わずとも分かる。
連れ帰ったこの赤子だろう。
そんなことを無視して、俺は政宗様の執務室に向かう。
……抜け出してなければいいのだが。
それだけは不安である。
なにぶん、監視を付けずに缶詰状態にしたものだから。
そんなことを考えていると政宗様の執務室に着いた。
「政宗様、少しよろしいですか?」
「……小十郎か。
Ok.入れ。」
抜け出していないことに、少しホッとした。
「はっ。
失礼致します。」
中に入ると、政宗様は珍しく政務を半分終わらせていた。
「どうした?って、その赤子のことだろ?」
「はっ。
捨て子のようで、城に置いて頂きたく思いまして。」
……政宗様は許可してくださるだろうか?
「珍しいじゃねぇか。
小十郎がそんな事言うなんて。」
「捨ててあった場所が畑でして……」
「縁を感じるってとこか?
Ok.
赤子を捨てるなんてcoolじゃねぇからな。
ただし、世話は小十郎、お前がやれ。」
そんな事で赤子は片倉小十郎に拾われた。