チビ姫様!

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「旦那ー、入るよー。」


「おぉ、佐助!!
政宗殿たちは如何した!?」


「心配しなくてもちゃんと連れてきたよ。」


ホント、忍使いの荒い人なんて小声で言っているのがちゃんと俺には聞こえた。


「おぉ、そうであったか!!
よくぞ、ここまで参られました!!」


いつもの如く、大声で話す真田をあかはじっと見つめている。


「あか?」


不審に思った政宗様がお声を掛けて下さったが、あかは反応をしなかった。


「小十郎、コイツいつもと様子が違うぞ。」


「そうですね。
しかし、熱も無さそうですし、慣れない環境の為かと思います。」


「そうか。
お前が言うなら間違いねぇ。」


政宗様は、一先ず安心してあかを抱え直された。


「ややっ!?
政宗殿の腕に居られる赤子は!?」


今更ながら真田があかに気付いたようだ。


「右目の旦那の子なんだって〜」



「片倉殿のっ!?
そうであったか!!」


「ふぇ…」


真田の大声に耐えきれなかったのか、あかがグズリ出した。


「Shit!!
小十郎!!」


「はっ!!
あか、泣くんじゃねぇーぞ。」


「うぅー。」


ポンポンと背中を軽く叩きながら暫く抱いていると、眠たかったのかスヤスヤと寝息をたてて眠ってしまった。
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