チビ姫様!

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あかを拾ってから、もう何ヵ月がたっただろうか?


あかが来てから、城は賑やかになった。


そして、政宗様も成実は少し執務に熱心になった。(終わらないとあかに会わせないため。)


あかはと言うと、いつの間にか一人で座れるようになっていた。


赤子の成長は早い……。


あかを見ていて本当にそう思う。


「うぅー。」


「ん?
どうした?」


急に声を発し出したあかを見ると、あかは廊下と部屋を分けている障子を見ていた。


「誰か来るのか?」


あかがこの反応をしているときは大抵そうだ。


しばらくすると、足音が聞こえてきた。


「小十郎、入るぞ。」


「えぇ。
どうぞ。」


入って来たのは、政宗様だった。


「政宗様、いかがなされましたか?」


「小十郎、暫く城をあける。
真田幸村に会いに行くぞ!!」


政宗様は今まで逃げもせずに、よく執務をこなしてきたと思う。


しかし、城を簡単にあけることはあまりしたくない。


「しかし……」


「Don't worry.
そんなに簡単に攻められる城じゃねぇ。
小十郎、お前もあかも連れて行くぞ。
You see?」


政宗様は勝ち誇ったような表情をしていた。


これは何を行っても聞いてくれそうにない。


しかたない。


執務を頑張った政宗様に休憩を取っていただくか。
 

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