ペテン師の夜

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「ふぁぁ。」


今日は京都に皆で行く日。


普段より早く起きた私は、時間よりも一足早く集合場所に来ていた。


「おはようございます。」


「おはよう。」


一番に来たのは勝呂だった。


………やっぱり、勝呂くんは早いな。
この感じだったら、ビリは志摩くんだろうな。


しばらくして三輪くんも来た。


残りはやっぱり予想通りの志摩。


「おはようございます。」


「遅いで、志摩。」


「坊たちが早すぎるんちゃいますか?」


「はい、おはよう。
時間には間に合ったから良しとします。」


いい合いが始まりそうだったから、始まる前に話を遮って私が話し始めた。


「では、皆さんそろったので早速任務地に向かいます。」


私は近くにあった扉に鍵を差し込んで、開けた。


目の前にはもう京都の町並みが見えている。


「一瞬やなぁ。
やっぱすごいわ。」


「ホンマですねぇ。」


「あの理事長何者なんや?」


候補生は口々に何か話している。


「皆さん、今日は一日お休みにします。
ないとは思いますが、くれぐれも問題は起こさないでくださいね?
明日のことは、また連絡入れます。」


「先生、そんなんでいいんですか?」


「はい。
大丈夫です。
少しの間ですが、里帰りと楽しんでくださいね。」


勝呂は何やら納得のいってないような顔をしていたが、解散の掛け声で3人は話しながら歩いていた。
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