ペテン師の夜
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フェレス卿に与えてもらった、もうひとつの自室で任務の用意を簡単にして現場に行くと屍番犬(ナベリウス)が三体暴れているのが見えた。
「上一級祓魔師、池田あかです。」
「お待ちしていました。」
現場の中は、あちこち建物が崩れていた。
「状況説明お願いします。」
「はい。
屍番犬四体が、どこからか侵入し暴れています。」
「侵入経路は?」
「まだ、特定出来ていません。」
「分かりました。」
………侵入経路がわからないのは、難点だなぁ。
しかも、三体かと思ったら四体同時だし。
しかたない、雪羅を出すか。
私は、背中に背負っていた刀を手にした。
「今から屍番犬討伐組と経路調査組の二手に別れます。
調査組に人数を出来るだけ割いてください。
私は討伐組に入るので、人数は少なくて構いません。」
そういうとその説明を聞いてくれていた人は、祓魔師をすぐに招集して話始めた。
私は腰に付けている小さなバックの中身を確認し、少し戦い方を考えた。