ペテン師の夜

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「フェレス卿、何の御用でしょうか。」


私が部屋に入ったとき、部屋の主メフィスト・フェレスは優雅にお茶を飲んでいた。


「お待ちしていましたよ、あか。
実は、貴女に頼みたい事がありましてねぇ。
祓魔塾に入って欲しいのです。」


「どういうことですか?
私はもう塾に用はありませんが……」


「それは分かっています。
貴女はもう上一級祓魔師ですから。
早い話、男装をして入塾し、奥村燐と奥村雪男を観察してください。」


「それは、私に頼む必要がありますか?」


「貴女は、称号を全て取得しています。
次期聖騎士とも……。
そんな貴女なら、奥村燐が力を暴走させた時にきっと対処が出来るでしょう。」


そう、私はフェレス卿の言うとおり、称号を全て持っている。


そんな人はあまり居ないが、確かに全て持っているとあらゆる事態に対処できる。


「なるほど。
分かりました。
男装は、奥村雪男に顔がバレるのを警戒するためと言う事でしょうか?」


「それもありますが、萌です!!
女が男装して、男子寮で暮らすなんてそんな楽しい事はないじゃないですか☆」


「そうですか。
失礼します。」


フェレス卿は自分の趣味のほうに話を持っていってしまったため、私は遠慮なく退室させてもらった。

































(さて、これからが楽しみです。)

(あんなのが理事長して大丈夫かな?)
 

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