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□クマと豆と鬼
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「花村先輩、………。お、俺」
「何も言うな、完二」
花村に言われて、完二君はそっと顔をそらし、花村はただただ目の前の出来事を呆然と眺めていた。
あたしは、やりばに困った目線をなんとなく直斗君に向けて、畑の肉である豆を頬張った。

事のはじまりは今日の昼休みにまで遡る。

「みんな、今日の晩、豆を持ってうちに集合してくれないか」
「そういや、節分だな」
花村の言葉に月森君が嬉しそうに頷いた。
「菜々子が、豆まきをしたいって言うんでさ」
まあ、イベント好きな彼のことだもの、自分もやりたい気持ちが強いのだろうけど。
「いいよ、やろうやろう!」
まあ、月森君と菜々子ちゃんの頼みとあらば、断る人はここには居ない。
ノリノリで言ったあたしに続いて、雪子と花村も頷くのだった。
こうして、一年組とクマも誘って堂島家に集合することとなった。
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