庭球
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『どうしたんだ?びしょ濡れじゃん』
とりあえずさっきのことは置いておき俺はもっていたタオルを手渡す
今はもうすでに夏が終わり気温も下がり始めてる時期
大事な次期部長に風邪なんて引かれたら笑えないからな
さっきの様子からすると受け取ってもらえないかなー。なんて思ったけど予想に反して切原は差し出されたタオルを素直に受け取った
「・・・その」
『ん?』
受け取ったタオルをそのままに下にうつむきながら口を開く
「スミマセンでした!!」
そして勢いよく頭をさげる
『・・・へ』
「俺・・・幸村部長達がマネージャー付けるって言った時なんだか俺が部長なんかじゃサポートがないと心配だ・・・って信頼されてないみたいで・・・俺達後輩のためにやってくれてるってわかってたのに・・・・・・・それで望月先輩にまで八つ当たりして」
次期部長としていろいろプレッシャーかかってたんだな・・・
『別に気にしてないよ。俺も確かにテニス部のことまだよく知らないくせにわかったようなこと言っちゃったと思うし。悪かった』
切原の目が驚いたように見開かれる